下心ありありな女子たちのアピールにも丁寧に応える彼。 自覚するまではそこまで気にはならなかったはずなのに、気づいてしまうと気になって仕方がない。 同じクラス、同じ学年、先輩、後輩までも。 彼に惹かれていた。 今更かも知れないけれど、彼の人脈の広さに驚いてみたり。 一番わたしが見たくはなかったのは。 ………わたしがそういう意味で自分のことを好きだとは知らない彼が、「好きな人がいる」と笑う姿。