私が話をしている間にも、

スナック菓子の袋が次々と開けられていく。

みんなして黙々と食べ続け、

ガサゴソ、バリバリ、はっきり言ってうるさい。



ちょっと、みんなちゃんと話聞いてる?



って疑いの目を向ける私に気づいたなっちゃんは、

口の中いっぱいにしたままで、



「大変だったんだねぇ、かりん。」



なんて、慌ててフォローを入れてくる。

残る二人も、



「海なんか行ったばっかりに…ねぇ」

「偶然ってあるんだねぇ。すごーい!」


ジュースで口の中のものを流し込みつつ、相槌をうつ。


「私もビックリした」


あんなこと実際に起こるなんて、思わないもん。


「でも、直接見ちゃうってのはキツイかも」

「うんうん。凹むよねぇ」

「やっぱショックだった?」

「ショックっていうか、やっぱりっていうか…、複雑な感じ」



返事をしながら、浮かんでくるのは、

幸せそうにレイナさんを見つめる修ちゃんの笑顔。