「よくわかんないんだけど、

 憧れと好きってどこがどう違うの?
 
 一緒にいてドキドキしたらさ、

 それは、好きって事にならないの?」

今度はみかまで、そんなこと言い出す始末。

「だから、さっきも言ったでしょ。
 
 好きは好きだけど、
 
 別につき合いたいとかは全然思わないってことだよ。
 
 そういうの憧れって言わない?
  
 みんなだっているでしょ、そういう人。
 
 憧れの先輩とかさ。」

ここで負けるわけにはいかないから、

一気にまくし立てた。

「ふーん。なぁんかごまかされてる気が・・・」

「しない、しない。」

なんとか話をおさめたところで、

「おいっ、望月。ノート貸してくれ!

英語オレ今日絶対当たるって。早く早く。」

超タイミング悪い、早川の登場!!

みんながニヤニヤしてるのが、見なくてもわかった。

「サンキュ」

って、アンタは去っていくからいいけど、

残された私はどうなるわけ?

「今の見たでしょ。

アイツは私をノート貸してくれる便利なヤツくらいにしか思ってないんだから。

どっちもその気がないんだから、つき合う以前の問題でしょうが。」

先手をとって、この話題、

終わらせようとしたんだけど。

「ばかだねぇ、かりんは。
 
 そんなこと言ってるウチに、

 誰かに早川持ってかれちゃうよ!

 ああいう部活一筋の男子は、

 向こうから誘ってくるなんてあり得ないんだから!

 ほっといたら、ただの仲イイ友達で、終わっちゃうよ!」
 
そう言ってゆうきは舌をペロッと出した。

仲のいい友達ねぇ・・・