「かりんー!?」


遠くから聞きなれた声が近づいてきたと思ったら、

頭元にみかが真っ青な顔で立っている。


「大丈夫―?体調悪いんなら言えばいいのに!」


「どうして…」


「孝から電話あったんだ」


不思議そうな顔した私に、

ヒロ君がいきさつを説明してくれた。


「びっくりしたんだからね!

もう今日このまま帰った方がよくない?

泳ぐとか無理だって!」


ベンチに寝そべった私を見て、

みかは軽くパニックになったように、

しゃべり続けてる。

このままじゃ、

ホントに中止になっちゃいそうな勢いだ。

でも、せっかくこうして集まったんだし。

何より、私がみんなでプールに行きたかった。