読み終えた瞬間、思わず声をだして叫ん

でしまった。

十一時半って、ちょっと…。

今もう十一時前だよ?

だいたい、みかと二人じゃないの?

ヒロ君の友達って誰?

ちなみにヒロ君は、みかの彼氏で、私と

みかと三人、中学の同級生なんだ。

しかも、なんでよりによってプール?

恥ずかしいんだけど…。

色んなことを考えながらも、とりあえず

パジャマ代わりのTシャツを脱ぎにかかる。

後三十分で何ができる?

とりあえず朝食はぬきだよね・・・。

もう洋服も選んでられない。

クローゼットを開けて、

目に付いたワンピを頭からかぶった。

お姉ちゃんのだけどいいよね。

着替えるのラクだし。

「バスタオルに・・・日焼け止め、

 あとは何がいるんだろ?」

口に出していってみるけど寝起きで頭が回らない。

いっこうに進まない準備。

「どうしよう~、間に合わないかも~」

なんで起こしていってくんなかったの?って、

思わずお母さんを恨みつつ。

駅まで自転車でダッシュすれば五分で着くはず。

時計は十一時二十分。

メイクもいい加減に玄関の鍵を閉めた。