『私は『黒双姫』だよ。』


「次いでに『白双姫』でぇ〜す♪」


「「「「「ッ!?」」」」」


『あ、早く行かないと!
じゃあ、気を付けなよー!!!』


バイクに乗って去って行く
二人の背中を見つめる。


「今、「まさかあの『双姫』に会うなんて」って
思ってるんでしょ?」


「俺、俺の腕ちゃんと付いてっか!?」


「ちゃんと付いてるから暴れないで下さい。
傷に響きます。」


「痛てぇ……痛てぇ!あー痛てぇ!!」


うるせぇ!


バシッ!


「ダッー!!!」


「紫苑(しおん)が「うるせぇ!」だって!
まぁ、今のは訳さなくても分かるけど(笑)

でも…あの『双姫』に会えるなんてね!
男と女って噂だったけど違ったね!!」


世の中、狭いもんなんだな。


この時はそう思ってた。

まさか、この後にも俺らと縁がある事態に
なるなんて思ってもみなかったんだ。


紫苑sideEND