バンッ!


「類!着きました!!」


車から勢い良く飛び出し、病院に入る。

静かだった院内が騒がしくなり、
お母さんはストレッチャーで運ばれた。


「類くん!後は任せて!!」


「頼んだぞ!」


白衣を着た真白さんが看護師を引き連れ、
診察室へ入って行った。


『お父さん…お母さん病気じゃ、ないよね?』


「何も聞いてないのぉ!?」


「…いや、俺は何も聞いてない。」


病院独特の消毒の匂いが私達の不安を
大きく膨らませた。