朱音side


「やっと、周りの気持ちが分かったかしら?」


陰っていた目の色が変わった。


「ずっと…ずっと恨んでた。
でも、皆と過ごす度に迷う自分も居たの。

結局……傷付けたけどッ………。」


痛い程分かるその気持ちに
自分を重ねてしまう。


「朱音、妹がこんな事をしたのは俺のせいだ。」


「……錦。」


「いや、元はと言えば全部俺が悪い。」


「魁…。」


魁も錦も変わった。


「「本当に、すまなかった!」」


「ごめんな…さいッ!」


私に向かって頭を下げる三人。


私にとってこの場所は思い出したくない、
けれど…決して忘れる事が出来ない場所。


「蒼空……良いよね?」


許しても……。


頬に涙が伝う。

そして、空に向かって微笑んだ。


朱音sideEND