その苛立ちのせいか、
つい意地悪をしてしまう私。


「蓮斗〜♡今日、一緒に寝泊りしよ?」


「俺はお前の抱き枕か?
ガキじゃあるまいし、一人で寝ろ。」


「えぇー!前は一緒に寝てくれたのに??」


「おい、誤解を招く言い方をするな。」


こんな会話をしてると機嫌が悪くなるのが一名。


『へぇ…蓮斗ってそんな奴だったんだ。』


「おねぇちゃん、顔がぁ〜!!」


『嫌い』だと言うくせに
妬くその姿が滑稽に思えた。

朱羽と蒼月はそんな私の醜い気持ちを知らない。


『真綺!』


「真綺〜♪」


「はいはーい!」


傷付ける相手に好かれる事がこんなにも
辛いなんて知らなかった。

憎しみの後から生まれた感情。

その感情を押し殺して私は自ら闇に堕ちた。


それでも、私が裏切った仲間からの言葉は


『真綺…真綺が私達を切り離しても
しつこく追い掛け回すからね!!』


「ッ!?」


こんな私を受け入れる温かい言葉だった。


真綺sideEND