『指定された場所ってここ?』


どう見ても只の公園なんですけど?


「ここじゃなくてこの路地を抜けた所みたい。
バイクはここに停めて行きましょ。」


真綺が先頭に立って地図を頼りに進む。


「なーんか気味悪いね?
みどりんはなんでこんな所を指定したのかな。」


「誰も来ないからじゃないのか?」


道は狭く、朝なのに薄暗い。

知念の言う通り、ちょっと気味悪い…。


「………………なんか引っ掛るな。」


「僕もなぁ〜んか引っ掛るなぁ。」


蓮斗は何か考え込み、
亜蓮も蓮斗同様に考え込んでいる。


『あ、開(ひら)けてきたよ。』


狭かった道が急に開けて大きな広場に出ると、


『颯真ッ!!』


「来るなッ!!」


以前、バイクで襲われた時に居た男が
颯真を人質にとっていた。