類side


あー…イライラする。

なんでかって?

一回モデルをしただけで有名人になった朱音は
周りから狙われる存在になった。

俺と結婚してんのに奪おうとするなんて
余程早死したいのか?


「流石、直ちゃん!
名前・写真…分かりやすく纏めてくれてる♪」


そんな俺の苦労を知らずに
車内で資料をペラペラと捲る朱音。


「そんな大量の資料を覚えるなんて
お前の頭ん中どーなってんだ?」


「朱音は元から出来が良かったからな。
母さんと親父の方が苦労掛けてたもんな?

今頃、海外で寛いでるのが安易に想像出来る。」


朱音の両親・琉駕さんと悠華さんは
朱音が会社を継ぐと海外に移住した。

長年の夢だったとか。