朱音side


「……うじゃうじゃと…………。」


「朱音がモデルなんかするからだよ。
これに懲りて「もうしない」って言えば?」


それはそーなんですけどね。
星蘭社長との付き合いもあるからなぁ…。


「Cielさん!何故この学校に!?」

「何かコメントを!!」

「徠斗さんとはどういうご関係で!!」


一応社長としての笑顔を貼り付け、対峙する。


「仕事帰りに何やら賑やかな音楽が
聞こえたので立ち寄っただけです。

貴方方もお楽しみ下さいね?」


心の声

なんでいちいち言わなきゃならないの?
どこへ行こうが私の勝手でしょ!!
そして、近い!邪魔!!!


「徠斗さんとは親密なご関係で!?」


「……コイツ、殴って良いか?」


「類、堪えて!
騒ぎになったら立場が危うくなるから!!」


今にもキレそう…キレてる?類を小声で宥める。


「いえ、徠斗さんとは仕事仲間として
仲良くさせて頂いておりますわ。」


「人妻と仰っていましたが本当ですか!?」

「マジ!?」

「Cielが人妻!?
そーいえば似てる子が居たよな!!!」


……人のプライベートを引っ掻き回すんだから。


「それは…「私が夫ですが、何か?」…は?」


グイッ!


チュッ♡


嗅ぎ慣れた匂いが鼻をくすぐる。

その瞬間、頭の中が真っ白になった。