蒼月side


「盗られないもん…。」


「気長に攻めるからねぇ〜♪」


ケラケラと笑う亜蓮を横目で見る。


" 大人しく盗られれば良いんだよ。 "


ドキン…


「ん?そんなに見てどしたぁ〜?
僕に見とれちゃった??」


「違うも〜ん。

蓮斗の方がお兄ちゃんみたいだなって
思っただけですぅ。」


「ヒドッ!
一卵性なんだから似てなくて当たり前じゃん!」


「大人っぽさを全部蓮斗くんに持ってかれたな。」


「颯真までぇ〜…。
てかさ、君付け止めようよ!」


「亜蓮がそう言うなら、
今度から呼び捨てさせて貰うわ。」


後ろに居る颯真と談笑する亜蓮を
またチラりと盗み見る。


顔はやや童顔で、
神田さんより真白さんっぽい顔立ち。


キュート…かなぁ?
でも、身体を鍛えてて男らしさがあるかも。


周りの女子も熱い視線を向けてて、
注目の的になってる。


やっぱりモテるんだぁ…。


「また見てる!そんなに僕が気になる〜?」


気付くと、亜蓮の顔が目の前にあった。


「ほわ/////」


「あー…その顔、唆る。」


「ち、近いぃーー!!!」


一つ学んだのは、
たまに危険な香りがするという事。


蒼月sideEND