「もしクラスで怪しい奴とか居たら、
直ぐに言いなさい。

類と二人でマークするから。」


『りょ、了解。』


あんなに楽しみだったのに、
不安の方が大きくなったのは気のせいかな…。


「さぁ、入学式よ!」


『「は〜い……。」』


お母さんの言った通り、
周りはカラフルな頭で埋め尽くされてる。


『なんてカラフルなんでしょう…。』


「おねぇちゃん!あそこ見てぇ!!
青、黄、赤!信号機だねぇ!」


蒼月はいつも暢気…。


「ねぇ!あそこに座ってるのって!!」

「だよね!!」

「あのモデルだよね!?」


ザワザワと騒ぎ出す生徒達。


『お母さん…目立ち過ぎ。』


「ただ座ってるだけなんだけどねぇ〜…(笑)」


周囲全員、お母さんに釘付けだ。