「朱羽と蒼月にはさっき話したけど、
その時、錦に撃たれてね。

生死をさ迷った事があるわ。」


「母さんが…?ケガは!!??」


初めて聞いたのか天空は取り乱し、
お母さんの手を握り締める。


「ちゃんと治療したから目立たないわ。
大丈夫よ。」


その言葉に安心した顔を見せる天空。


「良かった…。」


本当…天空ってお父さん似だよね。


「あの時はもう駄目かと思った。」


「…そうね。
正直、私も生きてる事が不思議だった。

蒼空が生かせてくれたとしか思えない。」


すると、
お母さんは突然立ち上がり部屋を出て行った。


『お、お母さん?』


お母さんは何かを持ち、部屋に戻って来た。


「私を守ってくれた物よ。」


カタン…


そう言ってテーブルに置かれたのは
黒と白の仮面だった。