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「二葉ちゃん、おかえりなさい」


帰る早々、「ロールキャベツの出来はどうだった?」と、お母さんが楽しそうに話しかける。
毎週楽しみにしているドラマなのに、お母さんはそのテレビを消して、私に向かい合った。


「まずまずの出来かな」


部長も喜んでくれたし、初めて作ったにしては上出来だと思う。


「でもビックリしたわ。二葉ちゃんが料理を作りたいだなんて、わざわざ電話してくるんだもの」


やっぱり彼氏なんでしょう? と顔をニンマリ。
違うと一応は否定してみるけれど、照れちゃって可愛いんだから、なんて脇腹を小突かれた。

血の繋がりがないせいなのか、お母さんとは高校生の頃からちょっとした友達感覚。
もちろん、すごく可愛がってくれるし、大切にしてくれてる。
でも、母親というよりは、お姉さんに近い存在だ。
特に男性関係絡みの話になると、それはもう興味津々だった。