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その日のお昼のこと。


「二葉も、もちろん行くでしょう?」

「うーん、どうしようかな。そんな気分じゃないかな」


今夜あるという、相原部長の歓迎会。
まだランチタイム中だというのに、琴美はすでにそっちに気持ちが飛んでいるらしく、さっきからずっとその話だ。

その店の料理から、座席順まで。
くるくると表情を変えて、ああでもないこうでもないと、楽しそうにしていた。
それならばいっそのこと、幹事をやればよかったのにと思ってしまう。


「朝から元気がないけど、何かあったの?」


その琴美が、急に表情を変えて私を見つめた。
食べ終わったランチトレーを脇へとずらし、少し神妙そうに琴美が私の顔を覗き込む。


「ううん、何もないよ。土日に遊び疲れちゃったかな」


誰にも言えない秘密の恋心は、琴美にも内緒のまま。
絶望的な結末を迎えたことも、私ひとりの胸に秘めておくしかないのだ。