「ん……??」

「あ、瑞希ちゃん起きた?身体、もう大丈夫??」

重たい目を開くとさっき別れたばっかの涼也さんと、知らない家にいた。

「涼也さん…ここは??」

「あぁ、俺の家。」

「それより、身体大丈夫???」

「あ、はい……私どうして…」

「あぁ、道端で倒れそうになったんだよ。ギリギリ俺が受け止めたけど」

道端?倒れそうになった?

「あぁ、またか、…すいません…」

「ううん。すごい苦しそうに唸ってたから、よかった。」

「ありがとうございました。」

なんか、涼也さんに迷惑かけちゃったな…

「でも、ほんとに大丈夫??なんかずっと同じこと言ってたけど?」

「同じこと…ですか?」

「うん。レオン、レオン…って。」

あぁ、またあの夢見たんだ…

なんて説明しよう

「ちゃん…?瑞希ちゃん!!」

「えっ…?」

「大丈夫?ぼっーとして」

「あ、はい…すいません」

「昔、やっぱりなんかあったんでしょ…?」

「あ…、はい…」

「実は…」

なんとか涼也さんに話そうって思って声を出したけど、声が震えてうまく出なかった…。

「いいよ。」

「えっ…?」

「今は…、話さなくて。」

「でも…」

「話すの…今はつらそうだから」

「ありがとうございます…」

すると、涼也さんから以外の言葉が飛び出した。

「だからさ、いつか…話せそうになったら話してね…?」

「えっ…?」

「ずっと溜めてても辛いだけだし…ね?」

「はい。ありがとうございます」

「だからさ、また…会ってくれる??」

「私でいいんですか??」

「瑞希ちゃんがいいんだ…だから、寂しい時はいつでもおいで??瑞希ちゃんが寂しい分、いっぱい一緒にいよう??」

涼也さん……

自然と涙が出てきた。

あの時から、初めて人の前で泣いた気がした…

拭っても拭っても涙が溢れて止まらなかった

「あ、りがと…うございます。」

私はただ…誰かに傍にいて欲しかったのかもしれない。

誰かの温もりを感じたかったのかもしれない。

ずっと、安心する言葉が欲しかったのかもしれない。

ギュッ

「大丈夫。俺が傍にいる…瑞希ちゃんの気が済むまでそばにいるから…」

それから私はしばらく涼也さんの胸で泣き続けた。

そして、2人である約束を交わした…