「別に私はあなたを知る必要はない。帰る」


「おいこら!避けるの禁止!」


「私に選ぶ権利はないのか?」


「選ぶ権利は、
俺をちゃんと知ってからにしろ!」

…無茶苦茶


強引…


よくわからない…

モジャ男の必死なピリッとした表情から
冷静な顔つきに戻り、
大きくため息をつく。


「…そうだよな…確かにるいの言う通りだ。
ちっと、いきなりやり過ぎたな…


じゃ、家まで送ってく!」

タイミングよく電車が到着し、
扉が開いてので、乗り込もうとすると、
電車から降りてきた女性に
ぶつかってしまい、とっさに謝ろうと
声を出した瞬間。