キーンコーンカーンコーン
チャイムと同時に席を立ち、カバンを持って
教室を出て、階段駆け降りる。
一刻も早く…学校を出たい。
それだけなのに…
階段を降りていくと、
怒鳴り声が聞こえる。
ここは一応進学校。
ヤンキー何ているはずはないのに…
「すみません!」
「てめぇ。イテェだろうが!
ぶつかってきやがって!フザケンナ!
謝って済むとでも思ってんのか!」
威勢のいい声と細々とした声
「まぁまぁ片瀬。ここはさー」
「うっせーー」
そしてそれをやんわりと止めようとする声。
階段を降り、踊り場に着くと、
声の主が現れた。
明らかにか弱い男の子と、
怒鳴り散らす男、それを冷静に見る男…
…
シカトして通りたいが、道がふさがれている。
そこ通ってもいいですか?
なんて聞ける雰囲気でもない…
えっと…
立ち止まり、通してアピールをしたものの、
怒鳴った男はさらに怒りがエスカレートし、
手を振り上げた…
ガシ