そして
みんなと別れ、
おじさんがくれたタクシー代で、
モジャ男と2人、
タクシーに乗り私の家に向かう。

「あの…私のためにありがとう…」

「家族集めんのに時間かかって…
連絡しなくてごめんな。
…でもさ、連絡くるかなって少し、
期待してたんだけど…」



「できないよ…だってあんなこと言って。
それに私本気だったし…

いや…

私。

期待してた…
それでもあなたは
来てくれるんじゃないかって」


「期待通りだった?」


「期待以上過ぎて、まだ頭の中が
ぐちゃぐちゃしてて…
ずっとずっと…私なんかのために…
本当…なんて言っていいのか…」

「じゃあお願い。俺のこと好き?」

声を出さずに頷いた。

「だめ。声出してくんなきゃなー」

う…

「だってここじゃ…」

「言葉で言わなきゃ伝わんねぇぞ?」

…なんか…意地悪…

「家に帰ったらにしてください」

「ちぇっ!」