「……幼稚園児がよくわかってるなあ……でもおれの行動、どう思う?」 わたしは、しばし顎に手をあて考える。そして言った。 「尊敬半分、呆れ半分」 「…………」 いや、そんな複雑そうな目で見られても……。 先輩の理不尽に直談判できる一年生なんてそういない。 ……いや、わたしの学校にはいるけど。わたしより権力と威厳を持った一年生が何人か。 「……あと、おれの成績が人より少しいいことも、気に障るのかもしれない」