……わたしに負けず劣らずの腹黒い精神の持ち主だからだ。



握りこぶしでをわなわなと震わせるが、残念ながらわたしは時沢に口げんかで買ったことなどない。



あきらめて席に着くが、わたしはそこでまたぐでっと体を机に預けた。



「あのね、聞いてよ時沢。先生がさあほんとかっこよくて~」



「はいはい、ご自慢の性格でアタックされたらどうですか?



……というか仕事しろっつうのが聞こえねぇのか馬鹿」



強烈な皮肉にくじけそうになる精神を奮い立たせ、わたしは話を続ける。