「先生、顔赤いですけど、どうかしましたか?


それともわたしが卒業するのがそんなに寂しくて、実は泣いてたんですか」


「あのなぁ、もう…雰囲気で気づけよ…」



うんざりしたようで、照れ臭さが滲み出る声にまた涙が溢れる。


そしてわたしは不躾にも先生の…、



否、ショーちゃんのお腹に軽くパンチを食らわせた。



「ぐはっ、ちょ、美咲お前なぁ!!」


「気づいてるっつの、バカああ!!」


「え」


「気づいてる!気づいてますから、これ以上わたしに恥ずかしいこと言わせないで!!


死んじゃう!」



呆気に取られたような表情の先生に、わたしは顔を両手で隠してしゃがみこんだ。


ああああ、もう本当に羞恥で死ねる!



そんな私に、届いた言葉は、



「好きだよ」



という言葉だった。