「いつお前が失恋なんかしたんだ?中等部3年の時か?」


「は?」



何言ってんだこの人。


今更1番最初の告白(?)を持ち出して。



ああ、なんかあの時の屈辱を思い出して腹立ってきた。


そういやわたし達を見て、いつもニヤニヤしてた時沢は、今日仰げば尊しの伴奏してたっけ。



「何言ってるんですか先生。今この瞬間失恋してるじゃないですか。


ほんと何言わせるんですか、信じられない本当バカショーちゃん」


「ねぇお前いい加減話聞こうよ。


いつおれがお前をフッたよ」


「は?」



思わず顔を上げると、目の前には整った先生の顔。


何その偉そうな表情。


…と思ったけど、微かに彼の頬が赤いことに気づいた。