ふーっ、とわざとらしく首を横に振り、肩をすくめる竹中先生……ではなくショーちゃん。


かっこいい……じゃなくて!なんということだ!


さ、最悪だこの人……。


全部気づいてて、優等生を演じるわたしを心の中で笑っていたというのか。


怒りで口をパクパクさせていると、ショーちゃんは苦笑してわたしの頭に手を置いた。



「ほらほら、怒るなよ。性格の悪さはお前も人の事言えないだろ」


「…………」



中一の頃の彼より、ずっと大人っぽくなった手と、表情。


わたしの意識は、彼を『ショーちゃん』と認識しようか『先生』として認識しようか迷っている。



「大きくなったな、美咲」


「子供扱いしないでくれます……?」


「中学生は子供だろ?」