…………え?
「どういう、こと……?」
なんで時沢が、この一か月わたしに起きたことを知っているのだろう?
…不意に、脳裏にあの天使長の言葉がよみがえる。
『何かの意図があると思えてならない』……。
……ま、さか……。
「今まで隠していてすみませんでした。
……お察しのように、おれが『時界の王』です」
…………!
「な、なんで……」
そう言いかけて、口をつぐむ。
今まで、気づいてもいい場面はたくさんあったではないか。
そもそも、たかがわたしごときが、見ず知らずの『王』とやらに命を救われる義理はないのだ。
これも、『王』が知り合いであるのならば、説明がつく……!