……なぜこいつと病室に二人きりにならなきゃいけないのだ。
何かの罰ゲームだろうか。
内心でくちびるをとがらせているわたしは、時沢に言った。
「なによいきなり。あんたはわたしの入退院なんかに興味なんてないと思ってたけど」
「失礼ですね白井先輩。おれはちゃんと心配してましたよ?もちろん生徒会長もね」
「……本音は?」
「あなたがいないと、書記の仕事が全部おれに回ってきて面倒なんですよ」
……相変わらず性格最悪な後輩だ。
わたしがジットリとした目で見ていると、時沢は笑った。
「……まあ、それは冗談です」
冗談に聞こえない冗談はやめてほしい。
「……じゃあ、なんの用よ?」
「ああ……ちょっと、聞きたいことと謝りたいことがありまして」
聞きたいこと?しかも、謝りたいこと?
……時沢が珍しい。なんだろう、と思うと。
彼は、こう言った。