事件から三日後。
わたしはこれといって特にやることもなく、
美波ちゃんとあいちゃんといっしょに山内家でテレビを見ていた。
ショーちゃんはまだ中学だろう。
彼の両親は共働きで、あまり仲もよくないらしいから、美波ちゃんは積極的に友だちを家に呼んでいるらしい。
親がいない家でひとりぼっちなんて、寂しいものね。
……そして、あの事件のこと。
かしこいわたしたち(?)は理解していた。
子供だけで誘拐された女の子を取り戻しに行くなど、ばれたら怒られるだけでは済まされない……と。
しかもわたしなんて、幼稚園児だし。
……だから、駆けつけてきた警察とそれぞれの親には、『たまたま』誘拐犯の話を聞いてしまい、
『運悪く』事件に巻き込まれた、と言った。