研究の成果はわたしの誇りであり、みんなの努力だからだ。
「……ちっ。まず食え。今日中になんとしてもデータのありかを言わせるからな。
覚えてろよ」
ずっと黙りっぱなしのわたしに付き合う気が失せたのか、男は再び鉄製のドアを開けて出て行ってしまった。
きちんと錠はかけていっているから、脱出は不可能。残念。
わたしは食パンをくわえると、食べながら、周囲の状況を再び確認することにした。
……ここはおそらく倉庫だろう。あまり使っていない。
ほこりがところどころにたまっているし、ガラクタが散らばっている。しかし、結構広い。