「あっ、みさきちゃんだー、おはよぉー」 「おはよっ、みんな!」 園児たちが登園してきたわたしに駆け寄ってきたので、わたしたちは会話をやめる。 ……ひとまず、倒される心配はなくなったわけだ。 ちらっ、と高津さんの方を見ると、彼女は少し悔しそうに(多分わたしを倒せなかったことについてだろう)、 でも楽しそうに笑っていた。 ……この一日で、ずいぶん表情が人間らしくなってきたじゃないの。 そろそろわたしも、お役御免かな。