そこはとにかく真っ白な世界だった。


わたしが寝ころんでいた地面はやたらとふわふわ柔らかく、


雲のような形をしている。


そして目の前には黄金の神殿のような建物。


……本当に、ザ・天国というような場所だ。


ここが病院とは思えないし、そもそもこんな黄金の神殿、地球上にあったかさえ怪しい。



夢か。



いや、夢にしては感覚がリアルすぎるだろう。


ま、こんなものまで見せられたら、もはや信じるしかあるまい。


……わたしは死んだのだと。



「目覚めたかね」


「……」


ああ……よくあるよね、なんかこういうの。


わたしの目の前には、今何人かの天使がいる。


正しくは、天使の格好をした人たちか。