なんとなく一人だと虚しいのよね。


ま、仕方ないんだけど。


「先生、お疲れ様でした!」


「おう、気をつけて帰れよ!」


優しい。


わたしは心中で、ぐへへへと気味悪い笑い声をたてていたが、


清楚な笑顔の貼り付けは一流だと自負している。
 

にっこり笑って、言う。


「はい、さようなら、先生」



 ふふふ、今日はラッキーきわまりない。


何よりも、先生に会えることがわたしの幸せだからね!


「るるんるるんる、るるんるるるん……」


 ごきげんに鼻歌を歌いながら、帰路をたどっていく。