「ねぇ!茜ちゃん、茜ちゃん」



私、一ノ瀬 なつきです。



「ん?どしたー」



そして、この子は親友の岡本 茜ちゃん




そして、私は世に言う



「聞いてよ!人気声優、杉さんの
レアボイスー!!凄くね!?
うわぁー死んでもいい!! 」




《オタク》なのです。



まぁここまでは普段通りなのですが

問題はここからなのです。



「ないわ~」


とか言って楽しそうに笑うヤツ


はい、きました。隣のアイツ



渡辺 亮、私の幸せはこの男の一言で

崩れ落ちました。



思い返せば2週間前の席替えの時に

私の運命は決まっていたのです。



おっ、窓際じゃん!よっしゃぁ!

しかも茜ちゃんとも近いじゃん

今日は、運がいいな〜

神様ありがとうございます!



「おーい、16誰だー」



あっ、私だ



「はーい」


「俺もや~」


はっ?渡辺亮!?ムリムリムリ


なんで、よりによって渡辺亮!?


オタクの私にイケメン爽やかボーイ

とかありえねー



と思ってた私に言ってやりたい



『おい、私その日から人生最悪
なスクールライフが待っている
からな!! 』



あと1つ神様のクソヤロー!!



「まぁまぁ亮もそんな事言って〜」



茜ちゃん!天使マイエンジェル!


「あっ、そうだ!」



「今度、亮ライブあるんだよね?」



「それがなんやねん」



「それさ、なつきも行かない?」



「え、ライブ?えー・・・」



おいおい茜さん、一体何を言ってる

の?フツーに行きたくないです。



「えーと私その日は、忙しくて〜」



「まだ日にち言ってないけど?」



バカ!私のバカ何言ってんのよ!!



「でも、渡辺もさ、来られてもね~」




お願い、お願いだから拒否して下さい




「くればええやん」



あぁ神様行きたくありません