ザッザッザッ… 少し遠くで足音がした。 私は黙って俯いてアイスを食べる。 ザッザッ… その足音はどんどん私に近づいてきて。 ザッ… 私の前で止まった。 「待たせてごめん」 優しい低い声に私はゆっくりと顔を上げる。 「櫂……」