サヨおばあちゃんの孫が櫂だったんだ。
櫂は1週間に2、3回こっちに来るって言ってた。
それは地元を今でも愛しているからだよね。
でも、サヨおばちゃんの家には半年行ってないらしい。
それはなぜ?普通、寄ってったりするよね…?
明日、櫂に聞いてみよう。
今日はあっという間に家に着いた。
「ただいまー!」
「おそいよー!今日はお姉ちゃんが夕飯作る日でしょ!」
柑菜が言う。
「おかえり青羽。柑菜、お姉ちゃんも高校で疲れてるんだからそういうこと言うな。」
こ、洸兄…
「そんなの私も受験勉強で忙しいから!」
いや、あんた勉強してないでしょ…なんて言うと面倒なことになるので言わないでおこう。
今日の夜ご飯は…オムライスでいっか。
夕飯を食べ、お風呂に入った後、お母さんが帰ってきた。
「お母さんおかえりー。今日オムライス〜」
「あら!ありがと〜」
お母さんは毎日こんな時間まで仕事をしている。
切り上げるのが難しい仕事だから気付いたらこんな時間になる。
しかも、隣町まで働きに出ているので遅くなるのだ。
「そうそう!青羽、駅前の本屋さんで買ってきたの」
と言ってお母さんは1冊の本を取り出した。
かわいい!簡単!お菓子のレシピ!と書かれた料理本。中には細かくレシピが書いてある。
「あんた、新しいお菓子作りたいって言ってたでしょ?これ結構わかりやすいわよ」
お母さん、覚えてたんだ。
私はキッチンに行って材料を探してみた
ラッキー!材料、揃ってる!
私はカップケーキを作ってみることにした。