しばらく辺りを見渡してみる。
どれも読んだことない本ばかりだ。
ふと手前の本棚に目をやると、本と本の間に何か挟まっているのが見えた。
…なんだろう?
私はその何かを引き抜いてみる。
挟まっていたのは、1枚の封筒だった。
なんか入ってる…?
少し戸惑いながらも封筒を開けてみた。
写真…?
中には2枚の古びた写真が入っていた。
1枚目。
空の下、5歳くらいの男の子がにっこりと笑っていた。
男の子の笑顔はとても輝いていて、一緒に写真に写っていたヒマワリよりもまぶしかった。
2枚目。
犬とさっきの男の子が写っていた。
男の子はやっぱり笑顔だった。
なんだか心がぽかぽかする写真だった。