...たった一つの後悔。



あのとき、私はなぜあんな事をしてしまったのだろう と、今でもたまに夢に見る。



苦しくて苦しくて、全て投げ出したくて。



それでもやっぱり私には 選択肢が残されていなくて。



仕方がないから、無理やり笑っていい子を演じるんだ。




そんな毎日にも もう慣れてきた。



目を閉じれば はっきりと思い出せる貴方の笑顔。



...また、置いて行くんだね。



私を置いて またどこかに行ってしまうんだね。



手を伸ばせば届きそうなのに、少しの距離がもどかしい。



待って。



お願い、私も連れて行って。



.....そんな願い 叶わないって事ぐらい分かっている。



それなら、私はどうしたらいいの。



思い出の中の貴方に そっと話しかけてみる。



ごめんね。



大好きだよ。



私を恨んでいいからね。



それでも貴方は優しいから、きっとこう言ってくれるんだ。



“ 大丈夫”



その笑顔が 今はただ私の胸を締めつけた。