ストン、て何かが落ちた気がした。


「……そっか」


あたしは黙って離れた。

それが、君の気持ち。


――あ、ヤバイ。

顔、まともに見れないや。

こういうとき、どうするんだろ?


どうすれば、君は罪悪感を感じないかな。


「…あ、アハハ。
ご、ゴメンね突然!
ビックリぽんだよね!あはは…

…ホント、ゴメン。
あたしたち、会ったばかりなのにね」


顔をあげて、無理矢理笑顔を作った。


「待て一条、まだ――」

「気にしないで!
あたし、どんな答えでも受け止めるって覚悟したんだもん!

そうだ!
さっきのことは忘れるってどう?」


あぁ嫌だ。

必死なあたし。

バカだよね、惨めだよね。

できれば、見せたくなかった。


「そしたら、明日からまた、普通に――」


一筋の涙が、あたしの頬を伝った。


泣いてる、あたし…。

何で、どうして…!


「っっ!!」


あたしは逃げた、その場から。