「千音~、聞いてや。女子が俺で遊んでくる」


話がひと段落したみたいで、こっちに歩み寄ってくる。


「いいじゃん。楽しそうで。」


もちろん、『女子の方が。』だけどね。


「皆春空の執事楽しみにしてるんだよ。大人しく付き合ってあげたら?」


「…千音に諭された屈辱。」


「はぁ!?」


「嘘に決まっとるやん。」


私が珍しくいい事言ったのに、それはないよ…。


「確かにな。世の中ギブアンドテイクやからな。」


「春空には何の得があるって言うのさ。」


「千音のメイド姿を見ることが出来るという権利。」


「ふざけないで…。」


ケケと笑ってその場を立ち去る。


「まぁ…皆が楽しいならそれでいいか…。」


一人だけ反対して空気壊すのもイヤだしね。


恥ずかしい事になるのは確実だけど、頑張るしかないか。