『杏奈ー、お隣さんに挨拶行くわよー。』



『はーい!』







私は三好杏奈。
高校2年生。

親の転勤で東京から千葉に引っ越すことになった。


近いから元の高校がいいって言ったのに、パパは聞く耳持たず。







そして、今からお隣さんに挨拶に行く。








《ピンポーン》






『はい?』




『あ、隣に越してきました、三好ですー。』




『あ、はーい。』





優しそうな女の人の声がして、玄関のドアが開いた。






『初めまして〜、ってあれ?』





『え?まさか、夢子ちゃん?』





『やだ、恭子ちゃん!越してきたの恭子ちゃんのところだったのね!ってことはこの子杏奈ちゃん?』






ママとその人は知り合いらしく、とても盛り上がっていて私は退屈であくびをしていた。





『そうなのよ〜。あ、夕陽くんは?』





『あ、今部屋にいるわよ。呼んでくるわね。』






そう言って家の中に入って行き、一人の男の人を連れてきた。







身長高っ…。








『杏奈ちゃん覚えてる?日代夕陽よ。』






『え、杏奈ってあの杏奈?!』






『…はぁ。』







この男子も私のこと知ってる…?
てか、…誰?