廊下はほとんど人がいなくて、話をするにはうってつけだ。
決心が揺らがないうちに、うちは口を開いた。

「あのさ、話なんだけど……

なんでうちら、付き合えないの?」


うちが嫌いになった?それ以前にうちのこと好きじゃなかった?
それとも何か事情でもある?
どんな傷つくようなことでも、聞かないよりはマシ。

だけど、返ってきたのは



「ごめん、それ本人には言えない」

1番嫌な答えだった。



「……そっか」

なんとかそれだけ返した。

「……それじゃ」



去っていく晃佑を引き留めることも追いかけることもしなかった。

ただ、虚しさを感じていた。