その後理央が戻ってきてから晃佑の番になって、
最後は4人で話を聞いてから解散になった。



「はぁ……ダルかった」
「まさかあの写真がひっかかって呼び出されたなんてね〜」

その後荷物を持って、うちと晃佑、理央と今泉で駐輪場に向かう。
校舎の中は人がほとんどいなくて、うちらの足音が響く。

「あのさー、オレ、呼び方変えるわ」

階段を降りているとき、急に晃佑が言い出した。

「え、なんて呼ぶの?」
「なんだと思う?」

まさかのクイズ形式?
でも、今は普通に苗字で呼ばれてて、変えるって言ったら……
それに、さっき教室で待ってたときに理央が言ってたこと。
『付き合ってんのに苗字で呼ぶって変じゃない?』
ってことは……

「……名前?」
「そう。せーいかい。これからはひなって呼ぶから」

え、え、まじで!?
なんか今より晃佑との距離が縮むみたいですっごく嬉しい。

「う、うん、わかった!」

うちはちょっと照れながら返事した。

そのあとは駐輪場に荷物を置いて、部活場所へ。


「じゃ、部活頑張ってな」
「うん。ありがとう」

離れていく晃佑の背中。
それを見つめながら、うちはふと思った。

今はこんな幸せだけど
4月になる前に
晃佑は離れていかないだろうか…