私が教室に入ると周りがシーンと静まり返った
気まずい…
「佐原って、琉斗と付き合ってんの?」
周りの空気を打ち消すように声を発したのは、前場 真だった
マエバ マコト
前場は琉斗達と、つるんでる中の1人
周りからは、勇者!とか何聞いてんだよとかの声がちらほらと…
「付き合ってるわけないじゃん」
私が答えると次は女子達の質問
「え?!だってお姫様抱っこされてたじゃん」
見た見たという声が続出
改めて思い出すと恥ずかしい
「あれは、私が缶で滑って足を捻って
・・
偶然、神谷がいて助けてもらっただけ
それと私、男嫌いだし」
偶然を強調して答える
私が言い終わると
周りからは
「モテ王子優しい!」
「ファンになる!」
とかの声が溢れ
琉斗の周りには人だかりが…
どうやら株があがったヨーです
暴落しちまえええええ
「元気だな~お前たち
席に着けよ~」
絶妙なタイミングで入ってきた、まっつん
「結花、お疲れ」
肩にポンっと置かれる手
「夏あとで話あるんだけど…いい?」
「眉間にしわよってるわよ
聞くに決まってるでしょ」
私の眉間をトントンと叩く夏
夏にはちゃんと説明しよう