翌日 AM10時
────同居する家────
二階建てで白が特徴の家
「……ここ?」
「あぁ」
表札をみると 『佐原』さんのお宅
そーいえば隣の席の奴も佐原だったよーな
ま、偶然だろ
佐原なんて、そこら中にいるし
ピンポーン
ガチャッとドアが開いて夫婦が出てきた
「おぉ、神谷君か!」
この人が父さんの上司の人か…
温厚な人だな
横にいる奥さんはニコニコしてる
「しばらくの間、息子がお世話になります
神谷 誠と申します」
親父が頭下げると同時に俺も頭を下げる
お世話になる身だもんな
中に入らないかと誘われたが父さんは断った
すっげー時間気にしてるし…
父さんが行った後、上司の人に中へと促される
「さぁさぁ、遠慮はいらないよ
──といっても我々ももう行かないと…」
「え?どこにですか…」
「聞いてないのかね?海外旅行だよ」
わっはははと豪快に笑っている
…聞いてないぞ、そんな話
ってことは2人だけで同居ってことか?!
パッと目線をあげると俺は驚愕した
「嘘だろ…」
隣の席の奴じゃねーか!
めっさ必死そうだしww
そんなに嫌なのかよ同居
数十分後、夫婦は行ってしまった