「ほら、目ぇ開けろ」
「え…あっ!学校だ!」
目の前には見慣れた高校が建っていた。
「もちもち、すごーい!」
「こんな所で話していると誰かに見つかる。
まずは教室行くぞ」
「うんっ」
早く歩くもちもちを追いかけ、教室へ向かう。
誰もいない教室は初めてで、レアな感じだった。
「ねぇもちもち。
どうしてあの道知っているの?」
鞄を机に置きながら聞く。
「テキトーに塀の上歩いていたら見つけただけだ」
「塀の上を歩いてたって…。
もちもち、猫みたいだね」
「ユキの後追いかけていたら、次第に乗るようになってた」
「それも凄い」
「これから一緒に来るか?」
ニコッと微笑むもちもち。
イケメンなもちもちが微笑むから、不覚にもドキッとしてしまった。