「あちっ」
持っていたファンブックを地面に落とすもちもち。
「ちょっ、放火は犯罪だよ!?」
「燃えたらすぐに消す」
「もちもちー……」
黒こげになっていく、ファンブック。
そして<望月ファンブック>と書かれた表紙の文字が見えなくなったところで、
もちもちはペットボトルの水をかけて消火した。
真っ黒な紙になったファンブックを、コンビニの袋に詰めていくもちもち。
「処分しておけ」
「自分でしてよ」
「さっさと処分しないお前の責任だ。ほらさっさと」
「…折角(せっかく)、胡桃たちが作ったのに」
こんなことになるのなら売っておけば良かった。
「さっきお前、放火は犯罪って言ったよな?」
「うん」
「盗撮も犯罪だろ」
「許可取ってないの?」
「いつの間にか出来上がっていて、どう?って聞かれたのが知った経緯だ」
……胡桃。
ちゃんと許可取りましょう?