「それで?同居オッケーしてくれるわよね?」
…正直、お姉ちゃんと旦那さんを離れさせてしまった原因はあたし。
早く卒業して1人暮らしをして、一緒にさせてあげたいと何度願ったことか。
「……良いよ。
お姉ちゃんも旦那さんと一緒になりたいもんね」
「ありがとうアヤメ!
あとね、小さな結婚式も挙げようと思うの」
「え?挙げない予定じゃなかったの?」
お金がかかるとかいう理由で、お姉ちゃんは結婚式を挙げていない。
ただ籍だけいれ、お互いの両親に挨拶したぐらいだ。
実はあたしもまだ、旦那さんに会ったことがない。
言ってしまえば望月という名字しか知らない。
「本当は挙げない予定だったんだけど…やっぱりウェディングドレス姿を、見てもらいたいなぁって」
「良いじゃんそれ!挙げよう挙げよう!
お姉ちゃんのウェディングドレス姿、あたしも見たい!」
「でも両親がお互い海外へ行ってしまったから、身近な人だけで挙げたいの」
「身近な人?」
「それで話し合った結果ね、同居をよろしくってパーティーの途中で挙げないって話になったの。
そうしたら参加者、わたしと旦那とアヤメと弟くんだけで済むでしょ?」
「同居をよろしくパーティー?」
「最初に仲良くしようって、ささやかなパーティーを開くのよ」
「へぇ楽しみ!」
パーティー楽しいもんなぁ!