「やっぱり素敵よねぇ望月桜太くん」
「胡桃。
どうして胡桃さんなんて呼ばれているの?」
かく言うあたしもアヤメさん、なんだけどね。
「え?
アヤメ…私の友達だったのに知らなかったの?」
「は?」
「私、望月ファンブックの編集長だよ?」
「も、望月ファンブック?」
1回自分の席に戻った胡桃は、小さな冊子を片手に戻ってきた。
「見る?1冊500円だけど」
「見るのにもお金かかるの!?」
「見るだけならタダよ」
あたしは唾を飲み、ページを開く。
「…何じゃこりゃぁ…」
冊子は10ページから構成されていて、1ページ1ページ、
色々な表情の望月桜太が載せられていた。