そんなことを思いながら、雑貨屋さんに入る。
学校と家の間にある、小さな個人店で、安くて可愛い雑貨がいっぱいある。
用事がなくてもちょいちょい寄ってしまうんだよねぇ。
お店の中はいつもお客さんでいっぱい。
鞄を前に抱えるようにして、お店の中を歩く。
パーティー雑貨は、何が良いかなぁ?
ドンッ
「あっごめんなさい」
「ごめんなさい」
すれ違いざま誰かにぶつかり、謝る。
そして相手に、驚いた。
「望月くんっ…!」
「河西さん」
驚いた顔で、自分より背の低いあたしを見ているのは、さっきまで考えていた望月桜太くん。
手には淡いピンク色のハートが揺れるネックレスを持っていた。
「それ、彼女さんへですか?」
会えたことが何だか嬉しくて、聞いてみると。
望月くんは顔をほんの少し赤らめ、頷いた。